冬の味覚の王様「越前がに」

▲写真提供:福井県観光連盟

冬の福井の味覚を代表するひとつ、「越前がに」。

福井県で水揚げされた雄のズワイガニのことであり、繊細でぎっしりと詰まった甘みのある身と濃厚な蟹みそは、国内におけるズワイガニの中でもトップクラスのものとして知られています。また、全国で唯一皇室に献上されている蟹であり、その歴史は古く、1909年に越前町から始まりました 。

2018年9月には、農林水産省が地域の農林水産物や食品をブランドとして承認・保護を推進する「地理的表示(GI)保護制度)にも追加登録されました。蟹の中では、全国で初めてGI保護制度に登録されたことから、改めて注目を浴びています。

▲写真提供:福井県観光連盟

この越前がにのおいしさを作っているのは、越前海岸沿岸の地形と豊富なエサ、冬の海水温度など、蟹が育つのに最適な環境です。福井一の水揚げ量を誇る越前港は、漁場が1~2時間のところにあるため、日帰り漁を行っています。その為、越前がにを生きたままに水揚げすることができ、新鮮なうちに料亭や飲食店などに届けることができているのです。水揚げされた越前がに、右のはさみには黄色いタグが付けられます。このタグは産地証明のもので、裏面には水揚げされた港の名前が記されています。また、付けられる目印でもう一つ覚えておきたいのが、越前焼で作られた「極(きわみ)」というメダル。越前がにの中でも一定の基準を満たした上質な蟹にのみ付けられます。「極み」の全水揚量での1シーズンの捕獲量はわずか約500杯に満たなく、2017年の初競りで1杯46万円の最高値で落札されたこともあります。

▲極のタグがついた越前がに。写真提供:福井県観光連盟
▲初せりの様子。写真提供:(一社)越前町観光連盟
▲初せりの様子。写真提供:(一社)越前町観光連盟

雄のズワイガニが越前がにの名称で知られる一方、雌のズワイガニは「セイコガニ」の名前で親しまれています。大きさが約30センチと越前がにの3分の1ほどですが、身の味は濃厚で、腹の中にある卵巣(内子)と、腹に抱えた受精卵(外子)は、ツブツブの食感が楽しめます。値段もリーズナブルで食通の間でも人気の高いのですが、資源保護のため漁期はわずか2ヶ月と決められています。

もう一つ、地元でしか食べられない「ズボガニ(水がに)」も見逃せません。脱皮したてのズワイガニのことで、割るとまだ少し細い身が殻から”ズボッ”と抜けることから、「ズボガニ」と呼ばれています。みずみずしく甘みのある身が特徴ですが、甲羅の中のミソも少ないため、通常は足と肩の身だけで流通しています。こちらも価格が手頃なため、地元では家庭の味として親しまれていますが、身が傷みやすく保存がきかないため、ぜひ訪れた際に食べておきたい逸品です。

蟹の町である越前町には約70もの越前がにを扱うお店が軒を並べています。特に越前海岸には約15kmに渡ってお店が連なっているため、どのお店に入るか、選ぶのにも一苦労しそうなほどです。

▲越前町の小樟漁港。水揚げがある日の漁港は早朝から活気づきます。写真提供:福井県観光連盟

また、越前には蟹をおいしく食べるのみならず、楽しく学べるスポットもあります。道の駅越前内に建つ「越前がにミュージアム」では、越前沖に住む様々な魚を集めたトンネル水槽やスクリーンに映された漁船に乗って漁業体験ができるシミュレーターゲームがあり、大人から子供まで楽しく過ごせます。

▲越前がにミュージアムの外観。蟹の形をしています。写真提供:福井県観光連盟
▲子どもに大人気の漁のシミュレーション。写真提供:福井県観光連盟
▲写真提供:福井県観光連盟

 

インフォメーション(越前がにミュージアム)【住所】
丹生郡越前町厨71ー324ー1

【アクセス】
JR武生駅から福鉄バス武生越前海岸線で65分。道の駅越前で下車。
バスは本数が少ないので車がお勧めです。時刻表はこちら

【営業時間】
9:00~17:00
毎週火曜日は休館(ただし、祝日に当たる場合はその翌日)

【料金】
大人(中学生以上) 500円
小学生(3歳以上~小学生) 300円

【ホームページ】
http://www.echizen-kk.jp/kani.html

 

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